あいあむ下手の横好きじゃぱにーずっ!「THE FUTURE IS JAPANESE」早川書房/SF短編集

僕はSFが好き。そして読書が好きだ。

しかし、大した学も無く、学ぶ根気が保てない僕は並みの読解力の読者です。

作者の意図したメッセージを勘違いしたまま受け取りもするし、難しい表現や漢字を理解出来ないままにして読み進めることもしばしば。それでも読書が好き。SFを愛していたい。

僕のような人が取る道は3つに分かれるのではないだろうか?今まで通り分かる範囲で楽しむか、より深くまで作品を味わい理解度を高める努力をするか。果ては、まったく小説やSFを読まなくなるかでしょう.....



正直、文字を読んでいると目は疲れるし、どんなに面白いなぁと読んでいる本でも眠気を誘うこともあります。少し内容の濃い本にチャレンジすると、更にそれは酷くなる。作品のテイストがそれらを誘発するのもあるし、詩的で落ち着いた作品や、小難しい用語が飛び交い場面展間がなかなか無いと、頭が内容を咀嚼出来ずにスリープして行くのです....zzZ


読書は、人が薦める優れた本や、売れ筋の本を手に取る前に、まず自分に合った本を見つけることが大事だと思います。そして、読み砕けないところは無視して、読めるところ、好きなところをしっかり楽しめればそれで良いんじゃないでしょうか?

そうして一歩進めたら、次は少しだけ努力してみる。その繰り返しで慣らしてゆけば、今まで読んだことも無いような面倒臭い本まで、読めるようになっている自分に気づく日も遠く無いかもしれません。


 
 自分に合った作家を探すとき、結構重宝するのが短編集。目当ての作家が載ってるから買ってみたら、その大好きな作家の作品以上に知らない誰かの魅力的な作品に心奪われるなんてことがあるからです。


 『THE FUTURE IS JAPANESE』と題され、日本をテーマに国内外のSF作家が短編を寄せた本書を、僕は"小川一水"さんと亡き"伊藤計劃"さん目当て(伊藤計劃さんのは英語版だったので読めませんでしたw)で購入したのですが、今まで苦手にしていた"円城塔"さんの頭の回転の速い脱線の魅力にも気付けたし、まったく知らなかった海外の作家さん達の中でもお気に入りが出来ました(印の踏み方がいちいち格好良い”ケン・リュウ”の「Mono no Aware もののあはれ」や、メカや宇宙ばかりでは無く、心霊現象もSFであると教えてくれた”レイチェル・スワースキー”の「The Sea of Trees 樹海」が面白かった)

 無論、翻訳や原作の手法が難解だったり、海外から見た日本の捉え方が非常に的外れな部分も多く、作品を通じてやんわり日本を非難しているような社会派な作品もありましたが、そんな出会いも新鮮であるし、それ以上に好きだと感じる作品に出会えたことが嬉しい。ついでに言うと、これまたほとんど読んだことの無い菊地秀行さんの書いた「Mountain People,Ocean People 山海民」の汚染された地上を離れ標高の高い山の上で羽を使い生き残って来た人々の価値観や、どんどん自分の立ち位置が曖昧になって情景を思い浮かべるのが困難になってゆく感じが恐ろしいの同時に、酷く安らぎを覚える結末へと誘ってくれた"飛 浩隆"さんの「自生の夢」に触れたことも素敵な出逢いになりました。色んな才能に振り回されること、それも読書の楽しみのひとつなんですよね。

 
 
 一言にSFと言っても、星々を旅する規模の大きさのもあれば、日常に起きるやもしれないマクロな出来事など多岐に渡るように、読書もピンからキリまであって良いです。こうと決めて始める必要はありません。

田中芳樹さんの皮肉が効いた作品群に育てられ、思考の転換と自我の可能性を森博嗣さんに教わり、SFとはこんなにも身近で楽しいものだと小川一水さんは手を引いてくれました。ここに書き切れない作家さんも含めて、感謝の言葉もありません。

僕は、これからも読書を続けることで恩返ししてゆきたいです。



音も絵も無い文字の世界は、触れれば触れるほど、あなた自身の可能性にそっと灯りを灯してくれる友人になってくれるはずですよ( ≡ 3 ≡)b


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posted by lain at 07:20北海道 ☔Comment(0)小説