カセットからMDへ。そして....

 iTunesなど存在せず、ましてや好きに音源を購入するだけのお金も無かった子供の頃、レンタルで借りたCDをダビングしたり、テレビやラジオの音声をカセットに録音するのにラジカセは欠かせない家電だった。

 初めてラジカセで録音した曲は今でも覚えてる。森高千里「雨」と、辛島美登里「サイレント・イヴ」。凄く良い出逢いだったと思う♪








 そして、そんな素敵な音楽をちまちま集めて作成したテープを持ち出して聴くのにとても便利だったのがポータブルカセットプレイヤーだった。

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※KENWOOD CP-J5のブラック


 あえて主流であるSONYのウォークマンではなく、KENWOODというチョイスが渋いと自分でも思うものの、物自体は非常にタフで長持ちしましたし、音質も素晴らしい商品でした。阿呆みたいに何処にでも持ち歩いて使っていたから、少しずつあちこち調子が悪くなり、最後には壊れて捨てちゃったけど...

 カセット時代は本当に長く幸せな時間でしたが、いつのまにか持ち歩くのはCDプレイヤーに移り変わり、世間ではとうとうカセットに変わる次世代の記録媒体が一般人向けに出ました。そう、MDです。

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※ラベルの字が汚いw
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※イジェクトするときカシャっと飛び出すのがなんか好きだった♡


 MDは記録媒体としてだけではなく、テープの時代と同じでCDと並行して音源は販売されていたのですが、音声データの圧縮の関係で明らかに音質が悪かったためまったく売れず、肝心の記録媒体としても、容量自体はそれほど多くなかった事や、デジタルプレイヤーの台頭が思っていた以上に早かったため、とても短いスパンでMDは視界から消えてしまった。

 久しぶりにMDを再生すると、10数年前に自分がテレビから取り込んだ音源で、懐かしのアニソンや最近ご無沙汰してたアーティストを思い出して胸がいっぱいになりました。特にテレビ放映から直接ダビングしたアニソン集は聴き応えたっぷりで、テープ時代より曲の編集がし易いから、せこせこと1分30秒程度のTVサイズの録音曲の合間に、ちゃんと無音な部分を作ったりと、今じゃ考えられない手間暇をかけてアニソンを愛していた自分が可愛いですw結構便利だったんですけどね、MD......



 ぽちっとクリックするだけで簡単に曲が買えたり、YouTubeやニコ動で音楽を再生することが出来る現代では、コンテンツの価値がコンビニ弁当並にディスカウントされてしまったところがありますよね?さらに誰でも音楽家の真似事をして曲を作り、それを不特定多数に見せることまで可能になった今、プロと素人の境界までそこら中で揺らいでいます。

 あの頃は一曲一曲を自分の手元に置いておくだけでも大変だったから、手にした曲たちを大事に愛する気持ちが自然と生まれていました。無論僕がまだまだ駆け出しの音楽好きであったからこその気持ちでもあるけれど、苦労の少ない経験には、ほとんど重みが残らないのも事実だと思う。今日聴いたヒットナンバーを、来年、再来年、もしくは10年後、思い出す若い人ががどれだけいるのだろうか?

 便利な社会は受け取るスピードが速いが、手放すスピードも速くて記憶に残らない。そんな風に思うのは、僕が歳を取っただけなのでしょうか?


 些細なほころびではあるけれど、こうした効率化の先に希望なんか微塵も感じず、不安しか残らないのは僕だけですか?
posted by lain at 21:43北海道 ☔Comment(0)音楽