病は身体から心へ

 約1年振りに風邪をひいた。


 いつものように滝のように流れる鼻水から始まり、発熱・頭痛へと移行。

 少しづつ黄緑色をした粘りの強い鼻水と痰が出始め、熱が下がっても今度は就寝中の咳が増えて軽い中耳炎を伴いつつボディーブローのように体力をじりじり奪う。



 本当に何度も何度も味わった症状であり、よほどの体調管理をしている人でもなければ誰でも経験することでもあるかと思う。

 もっと苦しい病も今までにしてきたし、常に何かしらの疾病を抱えている人からしたらお笑い種な程度だが、それでもこんな時は、それなりに気分が落ち込んで良からぬことばかり考えてしまう。


 幾つまで生きられるのか?

 死んだ先に何かあるのか?

 死ぬ頃には死を受け入れる心の準備は出来ているだろうか?

 そして家族や周囲に知られたく無い自分の過去を清算する猶予のある死だろうか?



 生きようとすること=死に向かうこと

 という考え方を捨てられず、止めどもなく不幸に成りたがる脆弱な自分が顔を出す。

 たかが風邪で気分出してんじゃねーぞと苦笑いしつつも、歳を重ねるとそんな弱腰な思考に切実さが増していることに気付き、更に安っぽい不幸の回廊へと突入してしまうのだ。

どうせ足踏みしてても消費する命なら、チンタラ細かいことに悩んでる暇なんて無いはずと割り切れれば、少しは死に向かう道も楽しめることだろう。
無理やり幸せにはなれないが、無理に不幸になる必要も無いのだから。




 この先笑える時間は更に減るだろうと思う。良い意味での諦めが出来る人間になりたい。

 なれるといいなぁ....
posted by lain at 07:04北海道 ☔雑記

ゲートオープン!お前の萌え心をくすぐる色は何色だっ?!「最強銀河 究極(アルティメット)ゼロ」渡辺正樹(監督)/冨岡淳広(シリーズ構成)/石川てつや(キャラデザ)/サンライズ/感想

 沢山アニメを観過ぎているせいか、すっかり最終回を観ずに放置していたけれど、カードゲームが題材のアニメの中じゃ本当に好きな作品でしたw




 究極のバトスピとか言うお宝を手に入れる為に、宇宙船”一番星号”を駆って旅をする”一番星のレイ”が、デッキの構成ごとに見た目と性格を変えつつ次々とカードバトルに勝利してゆくのがなんとも痛快で、カードゲームの”バトルスピリッツ”には一切興味が無いのに、うっかり遊んでみたくなるほどテンポ良く盛り上げるバトルシーンは本当に良かった。

キャラがコロコロ変わるのが面白いw
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真っ白でクールに決めたと思ったら

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情熱の赤で燃やし尽くすっ!
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普段はピザとコーラ三昧なお調子者なんだけどねw




 旅の仲間達やベッタベタな悪役も引き立て役として良い仕事をしてました。祖父の残した究極のバトスポの在処を示すと言う”宇宙コンパス”を持つエイプリル姉弟やレイの相棒”ムゲン”と、ピザしか焼けない世話焼きロボ”ソルト”。まんまタイムボカンシリーズな三馬鹿も徐々に良い味出て来て最後には外せないキャラになってました。

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他にも作中に人気アイドルやら、レイのライバルも登場
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 キャラデザ&総作画監督である”石川てつや”さんのキャラ凄く好きです。女の子や子供、オッサンからキワモノまで個性豊かでしかも愛嬌があります。最近あまり見掛けない鈴木典孝さんの絵のような、コミカルで躍動感ある絵力もあって、キャラが活き活きとしているから見てるだけで楽しくさせられます。色の使い方とか輪郭線の強弱も凄く僕好みでした。

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 ストーリーがベタで大味(そんなこと言ったら冨岡淳広ファンにどやされそうっ)でも、キャラがしっかりしてるだけでアニメは楽しめちゃうものだとつくづく思いました。子供向けの勢いを活かした作品もまだまだ捨てたもんじゃ無いです。またこんな可愛い絵に癒されたいw

 これまでほとんどのバトルスピリッツのアニメに参加して来た石川てつやさんですし、きっと来年予定されている新作でもメインのキャラデザをやってくれるに違い無いと勝手に期待しておこうと思います♪ (= ワ =*) 





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posted by lain at 22:23北海道 ☔Comment(0)アニメ

テロに美しいもへったくれも無い。でも....「残響のテロル」渡辺信一郎(原案・監督)/菅野よう子(音楽)/中澤一登(キャラデザ)2014年/MAPPA/感想

 人間と言う生き物が歴史を記すようになってからだいぶ経つ。日本で確認されている最古の歴史書でも西暦712年という古さだ。ざっと1300年前の日本など、文献や考古学の発見が無ければ想像すら出来はしない。

 その長い歴史の中で、何度となく諍いを人間は繰り返して来た。生きる為に最低限必要な食べ物の奪い合いから、女性を廻る浅ましい殺し合いまで、元を辿るとなんてことは無い些細な理由であっても人は人を傷つけ、殺す。



 だが、それもこれも人間の身体に刻まれた本質であり、誰かを殺そうとまで熱くなる感情がにも友情にもなって人と人とを絆で結んで来たのも事実である。美徳と悪徳は表裏一体なのです。

 それに、まだ棒切れや刃物、単発で打ち止めな銃で殺し合っていた頃はマシだったと思う。自分の手で相手を殺している実感を得ていただろうから、罪の意識もしっかり刻まれていたに違い無い。今じゃ、ボタン一つで何百何千という人間の命を奪える時代だから、事の重大さを正確に理解しているとは到底思えない。


 スイッチ一つで命を奪うと言う点で同じである自爆テロにしても、死ぬ寸前まで『大義』と言う荒唐無稽な物に陶酔したまま死んでゆくわけだから、自分のしでかす事態を正しく解釈しているとは言えないだろう。自分勝手な正義で悪を決めつけ、不特定の人々を巻き込んだ結果どうなるかも知らずに逝ける幸せな愚か者のすることだ。

 しかし、大きな存在と喧嘩をするには、テロほど効果的な物は無い。人員もお金も安く済むわりに派手でメッセージ性が強いからだ。声の小さい弱い者に残された最後の刃、それがテロなのかもしれない....




 日本は正直大きなテロとは無縁の国だ。民族や政治の闘争が過激だった頃はそれなりに小競り合いの応酬がなされていたが、海外からの大きなテロ攻撃はほとんど無い。国内で大きかったものでも、せいぜい頭の中に蟲が湧いていたオウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件くらいのものだ(初めて宗教とテロの関わり合いの恐ろしさを知った光景だった)

 ハッキリ言って海外のテロ組織からはアメリカに張り付いたコバンザメ程度にしか日本は認知されて居ないのでしょう。誰もがまさかと思った世界貿易センターの崩落に比べればどれもまだマシに思えてしまいます.....




 だから、不景気でもまだまだ平和な日本を舞台に、テロに対するリアリティを持たない僕らへ真っ向から勝負するように始まった「残響のテロル」にはとても興味を惹かれました。






 絶対的な信頼感の菅野よう子さんの曲と、乾いた色味の作画で非情さと静寂を醸し出し、テロ犯である青年達の凍り付いた青春と中年刑事共の哀しいを描いた本作。登場人物達の絶望とわずかな希望のバランス感覚が良くて、雁字搦めな今の世の中に漠然と抱いている反感を心地良いカタルシスへと導いてくれて凄く痺れた。


 核だのなんだのと騒いでいても、終わってみればシナリオ自体は渡辺監督らしいベタさに留まっているように思いつつも、テロをやり抜いた青年達が最後に見せてくれた光景の素晴らしさ、そして彼等の別れまでの淡い想い出作りが欧州の儚い映画を観てるみたいに哀しくて胸が痛んだ。

 スタッフロールと共に舞い上がる羽の行方を僕らに追わせ、スタッフロール後「完」の文字が出るまでの短い合間、曲を廃して鳥の声や川の音だけを残す演出も憎い。都会を都会たる物にしている全ての電子機器が破壊され、生き物達の純粋な息吹だけが残る終焉は本当に素晴らしかったです。


 自分達を産み出した存在から逃げ場を奪い、事実を白日の元に晒す目的で引き起こしたテロと言うことで、彼等は誰の命も奪わずテロを実行し続け、自分達になりすました連中が仕掛けたテロを防ぐことまでやってのけたのがまた良かったですよね。青年達は人体実験の被害者として根の深い怨みがあるのだから、もっと他人を巻き込んだテロを実行した方がリアルなのかもしれないけれど、その日本人らしい甘さを僕らは愛おしく思ってしまう。


 彼等の出来過ぎた計画は、高みの見物を決め込む指導者の言うことを真に受けて、他人を殺す為に自分の命を差し出すテロより遥かに爽快で清々しく高潔だった。現実のテロもフィクションのようにスマートに行われれば、伝えたいメッセージへの理解も少しは深まるのかもしれない....


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 誰も居なくなった動きを停めた街で笑い合う3人の青年達。


 彼等が満身創痍で振るった刃の美しさは、最後の最後まで人への希望を捨てなかったからこその輝きでした.......

 


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posted by lain at 12:53北海道 ☔Comment(0)アニメ