ちゃんと命が散るロボット物はやはり良い....『ALDNOAH.ZERO(アルドノア・ゼロ)』あおきえい(監督)/高山カツヒコ(シリーズ構成)/A-1 Pictures + TROYCA/2014年/感想

 鳴り物入りで始まる作品の半数は、終わってみるとそうでも無かったりしますが、本作は予測より少し上をゆく終焉をとりあえず迎えたのではなかろうか?




 地球と火星を繋ぐゲートが月で見つかり火星への調査が開始。

 火星で古代文明のテクノロジー「アルドノア」が発見されると、火星へ渡った人々と地球との諍いに発展。

 調査団の長だった男が皇帝を名乗り地球と本格的な戦争を始めるも、月のゲートが暴走して火星地球双方共に甚大な被害を出すこととなり、休戦を迎える。


 ところが、休戦から10年の節目に火星のお姫様が親善大使として赴いたその日、姫の暗殺未遂から火星と地球がまた戦争状態に陥ってしまう。
 昔から植民星と地球が戦争をする内容のSF作品は作られて来ました。もはや時代劇、伝統芸能の域に達するベタさであります。もうそんじゃそこらの内容じゃ満足出来ないジャンルなのです。

 しかし、”アルドノア”と言う未知のテクノロジーや、大きなしがらみに縛られた戦いにおいて、どれだけ個人が無力であるかと言うことを命でもって伝える非情の上手さや、主人公が特出した判断力で非力なマシンをコントロールし極限状態を突破するシチュエーションのまとめ方が良いのでかなり満足出来ました。なにより最近のロボットアニメで失われつつあった骨太なセリフの数々が痺れます。

 ジョジョの奇妙な冒険デスノート等の少年漫画特有の机上の空論が良い方向へ働いているので、歴史背景の描写が少し弱いのも気になりません。局地的ドラマの見せ方本当に良かったと思います(あまり褒めてばかりなのも嫌なので、あえて不満を捻り出すと、志村貴子さんのキャラだと淡泊なキャラばかりになって、深みのある兵士を表現出来ないと言うことと、少々テンポが悪くなる場面が多かったように思いました。まあ、僕が見て育った昭和アニメが足早に進む作品多かったから気になるだけなのでしょう。あくまでも好みの範疇です。)




 他にも、冷静過ぎる地球人の主人公とは正反対に優柔不断で判断力の欠如した、アルドノア・ゼロのもう一人の主人公である火星側の地球人”スレイン”の哀しい成長の姿も見所でした。

 命を救ってくれた姫にだけ忠誠を誓うスレインの無力さが、事態を更に悪いものにしてゆく様は見てられなかったです。本作の中で1番生々しく僕らに近い存在が彼だったかもしれない。




 衝撃的なシーズン1の終わりで怖いものが全て無くなったスレイン。シーズン2で一体どんな役割を担う男になってゆくのか?...

 あいつや、あのひとのその後も気になるし来年1月の放送再開が楽しみであります(。・`ω´・。)ゝ




posted by lain at 11:19北海道 ☔Comment(0)アニメ