去年の別冊少年マガジン8月号にて連載がスタートした”荒川弘”版「アルスラーン戦記」ですが、ここまでかなり待たされましたね。半年経っちゃいましたw
連載自体は普通に毎月やってたみたいですが、荒川さんは週刊で「銀の匙」を描いているし、「百姓貴族」だって続けているので、やはり連載としてギリギリのページ数しか進まないと言うのが実状なのでしょう。ただ、待たされた分だけ次巻は早いようです。5月に発売することが決まっています。
そこから先はまた待たされるでしょうけど、田中芳樹さんの原作版を待つより遥かに容易いです ( ・´ー・`)フッ
雑誌で読んだ第1話の完成度そのままに、原作の1章分と2章のさわりまでが今回漫画化されていたわけですが、田中氏に好きに描いてくれと言われていながらもしっかり原作の良いシーン、良いセリフを活かして描かれているので、少々ニュアンスが違っても違和感がそれほどなく読めるのが良いです。
単行本のおまけに載っている田中芳樹さんと荒川弘さんの対談からも2人の蜜月っぷりが分かるのですが、いかに荒川さんがアルスラーン戦記の面白さを理解したうえで自分の色を出そうとしているかが伝わって来る良いコミカライズだと思います。原作ファンが激しく拒絶するようなことは絶対無いはずです。
無論、僕らが想い抱いて来た登場人物のイメージとは少し違うなと感じる部分もあるわけですが、なにせ原作のカバー&挿絵は”天野喜孝”(角川から講談社に移ってからは”丹野 忍”)さんで、アニメ版は”神村幸子”さんのキャラデザだったのですから、そんじゃそこらじゃ覆せないのも無理からぬというもの。
まあ逆に僕なんかは改変された登場人物達の初登場シーンを楽しみにしてますけどね。驚いたり首を捻ったり激しく頷かされたり非常に面白いですw
アルスラーンはぼちぼちで、タハミーネ母さんはなんかちょっと魔性の女と言うより行かず後家な感じでなんか違う感。でもアズラィールは可愛いし、クバードのおっさんやダリューンの死神っぷりも最高♪
唯一首が激しく捻らさったのは、銀仮面のあの人です。既存のどの銀仮面とも違い、顔全体を覆う仮面から、イタリアなどの仮面舞踏会とかで身に付けそうな、鼻までしか隠れない仮面に変更されていてアレ?って思いました。
彼の登場シーンは凄みのある良いシーンなので、原作やアニメを知らない人なら問題無くサラッと読めるでしょうが、天野喜孝さんの描いたあの悪魔のように不気味な仮面姿だからこそ、謎めいたところがあって美味しい役柄になっていたのだと思うのです。その一点だけはホント残念でした...
さて、次巻には第一話で登場した荒川版オリジナルキャラの少年が登場ということですが、この先少しづつ荒川さんの色が強くなってゆくのか、はたまた変わらぬバランスでこれからも行くのか、色んな意味で楽しめそうな気はしますね (= ワ =*)
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