まさかホライゾンの名の通り、地平線が広がる広大な大地をアクセル全開でぶっ飛べるForzaが遊べるなんて思いもしませんでしたね。
PSのグランツーリスモのようにグラフィックからエンジン音まで、こだわり抜いて作られたシミュレーター寄りのForzaシリーズ。それとは一線を画すオフロードや公道メインの内容に、今までのファンは相当戸惑った事でしょうけど、元々オフロードや公道でのガチャガチャしたアーケードライクレースが好きな僕は初めてForzaをクリアするまで遊びたくなりました。
Horizon フェスティバルと言う架空のレースイベントに参加し、様々なレースを行う事になるんですけど、通常のレース以外にアメリカらしい飛行機やヘリとの競争などもあって新鮮でしたね。オープンワールドを採用しているので、収集物や記録への挑戦など思わず熱くなる要素が盛りだくさんなのも良いです。ついつい隅々までイベントをこなしたくなる絶妙なゲーム性が巧みでした。大味過ぎるドライバーサンフランシスコを遊んだばかりだから尚更そう思うのかもしれませんがw
どんなにコースをカットしてもペナルティは無いし、一般車両に当て逃げしても警察に追いかけ回される事も無い。美しい風景とお気楽なDJが流すノリの良い楽曲をバックに、ただただアクセルを踏み込むのが楽しいゲームでした。
これだけの物を見せられると、WRCのゲームを”Turn 10 Studios”にお願いしたくなりますね。DiRTシリーズはラリーっぽさが減って来たし、WRC公認のレースゲームはちょっぴり残念な出来ですしね....
とりあえずDLCのラリー拡張パックが気になって仕方無いですねw
”2003 Ford SVT Focus”がシーズンパス限定だったりするし、非常に迷うなぁ(´-`).。oO4000ゲイツ....
公式HP http://forzamotorsport.net/ja-jp/FH/Default.aspx
関連過去記事
『オンリーワンな憑依系デカ物レースゲーム「Driver: San Francisco」/ Ubisoft/2011年/PS3/XBOX360/感想』
『ようやく形になって来たMilestone製ラリー『WRC 2 FIA World Rally Championship』/Milestone/サイバーフロント/2012年/PS3/XBOX360』
『待ち切れなかったぞぉぉぉぉぉぉお!「DiRT3/コードマスターズ/PS3/XBOX360/2011年/ゲーム」』
ウサイン・ボルトも真っ青なゾンビと駆けっこ「ワールド・ウォーZ」/マーク・フォースター(監督)/ブラッド・ピット(主演)/2013年/米国/映画/感想
※大いにネタバレを含みますo┐ペコリ
毎年何かしらの映画に主演し続けて来た”ブラッド・ピット”
出演した作品は数え切れないほどありますが、ゾンビ物は初めてだろうか?
世界中で頻発しだしたパンデミックが、主人公一家の住むフィラデルフィアでも発生し、命辛々逃げ出した彼等は軍の空母に保護される事になるのだが、元国連の職員である主人公は家族を護りたければ、ウィルス学者と感染経路を辿る任務につけと言われてしまう。
こういう他者に望まれ仕方無くって言う受け身なヒーローって一般人受けいいですよね。感染経路を導き出す希望になるはずだった学者があっけなく逝って(あまりにも簡単に死んでしまって爆笑しそうになったw)しまい、ブラピが本当に残された希望になってゆくのも王道と言えるでしょう。
ただこれブラッド・ピットだったから格好良かったけれど、他の安い俳優が主役だったら、ただのB級なギャグ映画になってたかもしれないですね。ゾンビから身を護る為に腕や脚に雑誌を巻いて噛まれないようにしてみたり、棒に包丁をガムテープで固定したりする姿はモロにB級ゾンビ物の定番だったし、ゾンビに気付かれないように研究所を移動するシーンもベタ過ぎてお腹抱えて笑いそうになりましたからwww
とにかくブラッド・ピットじゃなかったら、緊張感が半減していた事は間違い無いです。
ちなみに話題のアクティブ過ぎるゾンビですが、やっぱりちょっとやり過ぎでしたw人間を喰い散らかすようなグロ表現が無い分、高速で走るし飛ぶし、ものすごい運動能力で襲いかかって来ます。予告編でもあった、馬鹿でかい壁を人間ピラミッド状態でゾンビ共がよじ上るシーンも笑えて来るレベルの運動性でした。
噛まれると10秒ほどでゾンビになってしまうので、どう考えてもあれだけの速度で移動して感染を広められたらブラピが活躍する時間さえ無い事でしょう。迫り来るゾンビが津波のようで怖いのは怖いけど、CG技術の勢いだけで押し切ってしまった感があるのは残念です。
あと、最後にゾンビ達から身を守る方法を手に入れて、生存者達の反撃が始まるところで物語は収束してゆくのだけど、天高く積まれたゾンビたちの死骸を前にして、もう少し悲哀を感じる時間を与えて欲しかった。勝者無き闘いの終わりと始まりに狼煙を上げるような虚しいエンディングが欲しかったのです。
結局主役の家族と和やかに再会するハッピーエンドにしたがるんですよね、アメリカは.....
ブラピのおかげでギリギリシリアスさを備えた作品になったけれど、一歩間違えれば何処にでもあるゾンビ映画に終わったはず。だからブラピの物語は綺麗にまとまったのに、続編の話が上がっているのはキナ臭い話です。きっと次はブラピは出ないだろうし、更にB級度が上がりそうな予感がしますなぁ。
ブラピの良いお父さんっぷりで終わりにしておけば良いのにねぇ(´・ω・`)
小説版レビュー『基本読書』 http://d.hatena.ne.jp/huyukiitoichi/20100428/1272468337
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自然を見つめるように、人を見つめる男の美学「トゥ・ザ・ワンダー」/テレンス・マリック/2013年/米国/映画/感想
”テレンス・マリック”氏の映画を見て一歩劇場から出ると、周りの風景がいつもと違うものに感じる。虚しく空々しいのに、何処か優しく温かい。
それが自分の希望的観測なのか、真実世界が温かいのか分からないけど、確かに自分はここに存在し温もりを感じている。僕がその時々の些細な勘違いで何かを信じてしまう流され易い生き物だからだろうか?
たとえそれが一時の事だと分かっていても、もしかしたら今度こそはと淡い想いを抱かずにいられない僕ら人間は、命が終わる瞬間までこんな風に迷い続ける。愛に、夢に、「生きる」と言う全ての事柄に。
従順な神の僕さえ自らの信じる道を疑わずにいられない世界で、2人の男女がいかに愛し合い、傷つけ合って別れを選んでしまったかを、時折二人を見守る神父の視点を交え延々と描いてゆきます。
いつも通りセリフは少なく抽象的で、野暮なセリフが無い分2人が愛を育むロケーションの美しさがとても際立っていました。特に序盤のフランスがあまりにも澄んだ景色で、ひと呼吸するたび現地の空気が僕の身体の中へ溶け込んで来そうなほど圧巻でした。
しかし美しい表現と相反し、今回はあまりにも男女の愛の無力さばかりが際立った内容なので、「ツリー・オブ・ライフ」 のような内側からこみ上がって来るような感動への高まりがありませんでした。正直な事を言えば、季節が変わるように移ろいゆく男女をメインに描くのではなく、もう少し人間関係に幅のあるドラマが欲しかったです。信仰心が揺らいでいる神父を演じる”ハビエル・バルデム”が非常に良かったので、彼を中心に色んな人々が絡むような話が観たくなりました。
僕がもっと異性との関わりをもっている人間ならば、また違った感想をだったかもしれません。残念ながら僕にはひたすら重く疲れるような虚しさだけが募りました。
人間も自然の一部であり、この世界には神もなく愛もなく、ただ生だけが存在している。
無理やりに納得しようと思えば、監督の感じて欲しい事はそういうことなのかもしれない。
あなたならこの風景に、いったい何を感じるだろうか....
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