心が折れた世のオジさん達に捧げる「WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々」/米国/2011年/映画/感想

 人当たりは良いが、ろくな依頼が無いジリ貧弁護士のマイクは、自分の事務所や家庭の雑務に振り回されて、毎日綱渡りな日々を過ごしていた。

 唯一の息抜きでもあるレスリングのコーチングも上手くいかず、まさに人生八方塞がりといった彼は、月1500ドルと言う大金に目が眩み認知症のお爺ちゃん”レオ”の後見人となるのだが、本来は自分で世話を見なければならないところを施設に預けてしまう。

 そんな時、丁度レオの家の前に座り込む少年”カイル”を見つける。認知症のお爺さんの孫だと名乗る彼に少し戸惑いつつも、家庭環境に恵まれていない彼を放っておく事も出来ず、家族のように生活するようになる。

 その後カイルの素晴らしいレスリングの経歴を知ったマイクは、金の卵を手に入れたかのように人生に弾みが付くのだが....





 すっかり自信を失っていた中年男性が、ドラッグ中毒の母親の恋人に暴力を振るわれていたカイルとレスリングを通して自信を取戻していく様子はとても心地良く、カイルの見事な試合っぷりにマイクの弱小チームが少しずつ勝てるようになっていくのもとても楽しい。


 途中からカイルの母親が現れて全てが崩れ去りそうになるものの、最終的にはハッピーエンドを迎えるので、観賞後の気分も悪く無いし、認知症、ドラッグ、不景気といったアメリカの暗〜いキーワードが一杯ではありますが、軽くコメディタッチな作品なので重過ぎないのがほど良い感じです。


 冴えない男が冴えないなりにも誠実に自分と家族、更にカイルと向き合い正道に戻ってゆく姿は派手では無くあまりにも地味だが、同じように人生を見失いそうな世のオジさん達を勇気付けてくれる素晴らしい作品だと思いました。



 スポーツを通して心の交流を測る作品は既に古典とも言えますが、CGがふんだんに使われた娯楽大作には出せない絆があるような気がしてなりません。


 こういった身近な題材の映画がアメリカでまだ作られている事は、実はとても大事な事なのかもしれないなぁ....






 公式HP(英語) http://www.foxsearchlight.com/winwin/ 
posted by lain at 07:05北海道 ☔Comment(0)映画