完成された未完成が紡ぐメロディ『ACIDMAN LIVE TOUR “新世界”/Zepp Sapporo 7/7』LIVE/感想

 初めて”ACIDMAN”に出会ったのは両A面シングル「波、白く/リピート」だった。





 寄る者全てを蹴散らすような疾走感ある「波、白く」と、それとは真逆に、しっとり淡々と流れに身を任せメロウに聴かせるリピートとの対照的な音楽性には鳥肌が立つほどの力を感じ、行きつけのレンタル屋さんでインディーズからメジャーシングルまで借り漁ったのも良い想い出。

 同居が困難に思える『静と動』の両立された曲こそACIDMANの魅力で、スイッチが切り替わるまでのボルテージの上げ方が非常に上手いんですよね。ボーカルに関しては、声が綺麗だとか、歌唱力があるとか手放しに褒める気はありませんが、感情の乗った声は技術云々よりも心に響いて大好きだし、彼の荒れ狂っていく叫びには高揚感がむくむくと内側から引き出されて気持良い♪

 

 13年音源を出し続けてもブレない彼等は、最新アルバム「新世界」もまったく変わらない世界観を維持し続けています。少しでも出来が悪ければ、代わり映えしないとか、行き詰まってるとか言われそうですけど、何一つ変わらないのに何一つ輝きを失っていないから素晴らしい。

 何度かバンドの限界を感じて解散の文字が浮かんだ時もあったようですが、それでもストイックに歌を通して世界と向き合い続けてるのは凄い。いつか全てが終わるクソみたいな人生を享受しつつも、ひと欠片の希望が今この瞬間にもあるはずだと全身全霊一曲一曲、身体に刻み付けるように奏でる姿はどこか達観していて辛そうではありますけどね.....



 きっとACIDMANの歌が好きな人達は不幸な人だろう。もしくは自分を不幸だと信じている人だと思う。前者でも後者でも、幸せを感じられないのだから良い事では無い...

 そんな不幸を自ら背負うってしまう人々が、世界への嘆きとも怒りとのつかないACIDMANのやり場の無いエネルギーに同調する事は、ただの陶酔でしか無いかもしれないけれど、彼等の存在があるから世界を直視出来るようになれたと言うもの有るのでは無いだろうか?

 いつか訪れる死を事実として受け入れて、だからこそ今を最高の瞬間にするために胸張って生きてゆこうと語った、”オオキ”さんのMCについつい目頭が熱くなったのは僕だけじゃ無かったと思います。

 今を精一杯生きていたい。ささやかな望みだけど、現代日本では1番難しい望みになりつつあるのかもしれませんね....

 

 さて、そんなこんなで、すこしオジさんの僕には激し過ぎて疲れましたが、コール&レスポンスの熱さや、電気代がド偉い掛かっていそうな照明演出のチカラの入れようなどに、まだまだ僕の知らない新世界を感じて本当に楽しめました。

 自分とACIDMANメンバーとの距離感だけ間違えなければ、相当心に残るLIVEになる事でしょう。いつも全力でクライマックスな彼等ですから、今のうちにLIVEは観ておいた方が良いかもしれませんよ( ゚Д゚)p



 セットリスト

  1.gen to (intro)
  2.SUSY
  3.NO.6
  4.swayed
  5.君の正体
  6.ラストコード
  7.Further ~夜になる前に~]
  8.スロウレイン
  9.Can't Help Falling In Love
  10.ALMA
  11.風追い人(前編)
  12.風追い人(後編)
  13.アルケミスト
  14.FREE STAR
  15.to live
  16.カタストロフ
  17.新世界
  18.白光

 アンコール
  19.ある証明
  20.Your Song



 公式HP http://acidman.jp
posted by lain at 02:30北海道 ☔Comment(0)音楽