情熱があれば空も飛べる!......ハズ『インド・マレガオンのスーパーマン』/インド/ドキュメンタリー/2008年/感想

 日本では映画離れが進行していると、かなり前から言われていますが、毎年ハリウッドに勝る数の映画が作られているインドでは、まだまだ映画が娯楽の王者に君臨しているそうだ(ちなみに世界一映画を作っている国はナイジェリア http://matome.naver.jp/odai/2135903414405261601



 ここ数年も安定して1200本以上を制作し、過去最高の制作本数を未だ更新するだけの映画欲に溢れた国インド。現在世界第一位の人口を誇る中国を事実上追い越す事が将来的に確実視されているだけあって、国民が同じベクトルへ進むと、もの凄いエネルギーを産み出すものですね。


 まあ、ほとんどの映画は情熱だけが先走った、開いた口が塞がらないレベルのようですけど....





 ちょいと前に、2009年にNHKで放送された『インド・マレガオンのスーパーマン』と言うインド映画の末端に密着したドキュメンタリーが再放送していたのを見たのですが、予算も機材も才能も足りない中、仕事を休んでまでただただ好きと言う気持ちだけを胸に映画を撮る人々の姿はとても楽しそうで、映画自体の出来は散々たるものだけど、思わず嫉妬心がむくむくと湧いて来るほどに、末端の人達にも映画が浸透している国だというのが伝わって来ました。


 きっと日本人なら、あんなに出来が悪い映画を他人に見せる事を躊躇う事でしょう。対面ばかり重んじ失敗を恐れる日本人には、まずやってみるという行動は敷居が高いですから。どんなに泥臭くても、好きな事に真剣に向かい合う彼等を笑う資格など、僕らには絶対に無いと思いました。


 大人から子供までみんなが夢中になり、路上でもどこでも映画を鑑賞している様は、昭和を終えた日本人にとって理解出来ない異様な熱狂。でも、大切な何かを教えてくれる美しさがあるような気がしてならないですね....





 不安定な電力供給。安い給料での工場勤務。部屋の中まで土ホコリが積もるような住宅事情。急激に人口が増えているインドが抱える悩みは多く、苦しい生活への裏返しが映画への渇望に向っているようです。


 不細工な格好でみんなに笑われるスーパーマンもどきを演じた男性も、その後病気で亡くなったそうですし、まだまだ生活水準が高いとは言えないインドでは、これからも映画は心の支えとして、観るのも作るのも盛んに行われる事でしょう。





 発掘アジアドキュメンタリー http://www.nhk.or.jp/asianpitch/lineup/index0801.html
posted by lain at 10:24北海道 ☔Comment(0)てれび