KindleとSMEとブラックジャックによろしくな話。

 Appleから発表された時は、価格にスペックが見合わないと考えるユーザーが多かったものの、いざ手にとってみたユーザーは軒並み好感触を得ている"iPad mini"

 当初は既存のiPadのサイズを小さくする気は無いと言っていたAppleが、他社の7インチサイズタブレットとほぼ同じ7.9インチのタブレットを投入した事は、驚きより納得が上回った。初代iPadと東芝の7インチタブレットを所有し、その使い勝手の差を理解したうえで、僕自身も片手で持ち易く軽いiPadを欲しているユーザーの一人だったからだ。

 おかげで今回、iPad miniと、miniの発表に合わせて日本国内の発売が決まった”Kindle”の誘惑からなんとか逃げ切る為に、「買わなくて済む理由」を考えようと、久しく放置していた東芝の7インチタブレットの電源を入れてみる事にした....



 相変わらず慣れないAndroidのOSに苦しみながら、溜まったアップデートをこなし、これまたバッテリーの持ちが悪く動きの悪い東芝タブにイライラしながらも、KindleアプリをDL。

 楽天の”kobo”と違い(koboは現在Android&iOS向けのアプリ配信を停止している)、しっかりとAndroidタブやiPhone&iPad向けにアプリを展開しているKindleは、Amazonでいつも使っているメルアドとパスを入力するだけで、AndroidだろうがiPadだろうが垣根無しに購入した作品を、さきほどまで開いていたページにいたるまで同期出来るのは地味に素晴らしい♡


 自社のタブレットも出しつつ、しっかりと他社のタブレットにも対応しておくAmazonの姿勢は、ユーザーに対して誠実を感じますし、商売としても正しい選択だと思いました。ただ、アプリ内で欲しい本を検索出来ない事と、まだKindleストアの和書のバリエーションが少なく、店頭と変わらない値段で売買されている事がガッカリ。他にもiOS版の書式等の問題に喰いついてるユーザーもいるようです...

 ・『iOSのKindleアプリに絶望した!!!』



 いまだ考え方がバラバラな出版業界の協力がなかなか得られないからなのは分りますが、どうせ日本デビューを発表するなら、もうちょっと足並みが揃った状態で踏み切って欲しかった.....


 そんなこんなで、結局第一巻だけ安い値段で買えた「テルマエ・ロマエ」と、無料で読める作品だけをチェックするに留まったので、やはりKindleを買う必要は無さそうです。アプリも使い易いですしねw

 それと同時にiPad miniも焦って買う必要性も失いました。東芝タブの駄目さ加減を考えると、欲しいのは山々なんですけど、メインになる電子書籍の使用頻度を考えると、冷静に判断して我慢出来そうです....(´-`;)
 
  ・『Kindleアプリの使い方』
  ・『日米Kindleアカウントを結合しても購入ストアは自由に切り替えできます』




 そういえば、iPad miniやKindleの話題で、出版社と揉めて自作品を無料で配信しちゃったあの”佐藤秀峰”さんの事を思い出し、せっかく東芝タブを起動したついでに「ブラックジャックによろしく」を全13巻分を一気に読んだりもしていました。

  ・『無料で全巻!ブラックジャックによろしく』 https://itunes.apple.com/jp/app/wu-liaode-quan-juan!burakkujakkuniyoroshiku/id556416566?mt=8


  一人の研修医が、様々な研修先で医療の現実に直面し、己の正義を信じて型破りな行動を繰り返す熱い医療漫画なわけですが、再読であっても胸を打つ主人公の清々しいまでの青さが良い♡

 13巻後の続きである「新ブラックジャックによろしく」も無料ではないが、格安(約1年間のストリーミングで1冊100円、DL購入でも200円)で読む事が出来るし、少々問題児ではある佐藤さんだが、大人の事情でいつまでもまとまらない出版業界よりはよほど話が分る人物なのでしょうねw まんまブラックジャックによろしくの主人公みたいな人なんじゃないかなぁ?.....

 
 ・『漫画 on Web』 http://mangaonweb.com/creatorOCCategoryDetail.do?action=list&no=3&cn=1



 Web上で閲覧する事になるけれど、お試し読みをした限りでは、サクサク読めてわりかし良いですw佐藤さんのような人気作家が、どんどんこういう活動をしてくれれば、電子書籍の世界も住み心地の良いものに生まれ変わってゆくかもしれません。



 電子書籍といい、本日からiTunesへ楽曲を提供し始めたソニーといい。業者間の駆け引きにユーザーを巻き込むのはいい加減に止めて欲しいもの。結局、その時代のトップをゆく者が残ってゆくわけですし、無駄に足掻くだけ損をするのは企業も同じだと思うのですけどね.....


  ・『石野卓球「おせーよ!」 小室哲哉「SME頑張って!」 iTunesでソニー邦楽“解禁”』

  ・『小室哲哉も待ちに待っていた!?  ソニーミュージック「iTunes」に楽曲提供』



 長くなりましたが、少しづつでも垣根が壊れ、DL販売が簡素化されてゆくのが望ましいとつくづく感じる話でありました_/乙(、ン、)_

恩田 陸であって、恩田 陸でない一冊。「六月の夜と昼のあわいに」/恩田 陸/朝日文庫/朝日新聞出版/2012年/小説/感想

 小説家って職業の人達は、兎に角言葉遊びが大好き♡

 いくらファンが増え、本が売れ、自分のスタイルが確立されたとしても、新しい文字の可能性を追わずには居られない生き物が物書きなのです。

  そして、今回読ませてもらった”恩田 陸”さんの『六月の夜と昼のあわいに』も、そんな新しい可能性を感じさせる本の一冊でした。
 
文章より、イラストが良かった今作w


 この本は恩田さんだけが創る世界の作品とは違い、”杉本秀太郎”さんの序詞とアーティスト達の一枚絵から始まるイメージから恩田さんが世界を構築した短編集になっており、ジャンルを越えた表現者達の”ジャムセッション”とも言える作品です。

 なので、正直いつもの長編を読む間隔で楽しもうとすると、肩すかしを喰らった気持ちになるやもしれませんw

 あくまでも、恩田さんが杉本さんの言葉遊びに触発されて悪戦苦闘(まえがきでの本人談w)した結果の産物ですので、後手後手に回ってまとまりが悪く中途半端に思える部分もチラホラ....

 おかげで読み手の僕は、物語なのか、ポエムなのか、一つの短編内でさえコロコロ変わるテイストに振り回され、正直読み難いところもありました。


 しかし、そんな急ごしらえな個性のぶつかり合いであるからこそ、「はっ!」っとさせられるような化学反応を見つける事が出来たのも間違いなく、得意の映像的表現と杉本さんの抽象的な詩の世界観がマッチした瞬間はなかなかに美しくあわい♡

 ただ、本書のタイトルに使われている恩田さんが影響を受けた”伊東静雄”さんの詩も、杉本さんの作品も知らない僕には、その淡い魅力に深く没入する事が出来なかった事が残念w 
 
 両者の作品を愛して病まない方で、恩田さんを知らない方にこそ、読んでもらいたい作品かもしれませんね♫



 個人的には、この本での恩田さんの役割は、引き立て役なのかもしれない。

 表紙や短編の頭を飾るイラストが綺麗過ぎましたからww

 この絵を見るためだけでも買いだと思いますよ〜ゞ(*ゝω・)ノ


 
 




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  『あればあったで悩むのが超能力...「光の帝国/恩田 陸/集英社文庫/2000年/小説」』

  『常野の物語は、僕らが”しまう” 「蒲公英草紙 常野物語/恩田 陸/集英社/2005年/小説/感想」』

  『裏返す人々...「エンドゲーム-常野物語-/恩田 陸/集英社文庫/小説/感想」』
posted by lain at 06:19北海道 ☔Comment(0)小説