ワケ有り少女の死なないワケ「死なない生徒殺人事件」/野崎まど/メディアワークス文庫/2010年/小説

 ここ数年ライトノベルを読む機会が減ったのですが、某雑誌の紹介記事を見て、あまりにキャッチーなタイトルと内容だった為に、思わず買ってしまったのが本書でした。

なかなか面白かったw


 死なないはずの生徒が殺されてしまう?!

 そんな身も蓋もない矛盾した内容で、ちゃんと物語して成立するのだろうか?

 ラノベだからって適当にお茶を濁して終わりなのでは?

 などと懐疑的な気持ちが無かったと言えば嘘になります。

 ある意味、「本当に面白いのか試してやろう」くらいの意地の悪い気持ちが先行した結果の出逢いでしたw


 実際読み始めてみると、やはり嫌な予感がした通り、ラノベ独特の安っぽい主人公や痛い感じの女の子が出て来て、これは苦手なテイストかもしれないと戸惑う場面もチラホラ....しかし、死なないはずの少女が現れ、更にその少女が死んでしまう辺りまで読み進めてゆくうちに、そんな些細なラノベ臭も気にならない面白さを見せ始めました。


 主人公は新任教師で、学園で昔から語られている ”永遠の命”を持った生徒と友達になりたいと言い出した転入したての生徒の戯言に付き合っていたところに、ひょっこり自分から”永遠の命”を持つ生徒が2人の前に現れてしまう。 だが、登場して早々に、不死のはずの少女が殺されてしまうのだった...死ぬの早っ!∑(>0<;)

 ところが、なんだやっぱり少女の嘘だったのかと死を悼んでいた主人公の前に、死んだはずの少女が、まったく違う姿で現れ、お互いしか知らない事を語り出すからたまらないw
 
 少女の不死の仕組みは?

 何故自称不死の少女は殺されたのか?

 僕ら読者を、見事に”不死”と言う設定で振り回すミステリー展開は、なかなかに巧妙で面白い♪ 不死の理由に関しては、ちょっぴり強引な説明だったかもしれませんが、ちゃんと筋道の通った答えが用意されているので大旨納得出来ますし、ラストのどんでん返しも個人的には好きです。あのラストがあるからこそ、犯人の目的に合点がいってスッキリしましたw 少々ホラーじみた謎が残りますが、それも今作の味として有りなので、かなり読後感は良かったです。

 
 これくらいのディティールをさらりと読めるなら、たまにはラノベも良いですね♪

 実にコストパフォーマンスに優れた作品でした(*´∀`)b
posted by lain at 06:41北海道 ☔Comment(0)小説