夏と言えば幽霊と青春の抱き合わせが一番だっ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」/長井龍雪/A-1 Pictures/2011年

 ただただ無邪気に走り回った幼い頃の夏

 僕達だけの場所・時間・絆があった

 どんな楽しい事も、哀しい事も

 理由も無く泣いたり笑ったりして、分け合える仲間が居たから乗り越えられた

 
 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は、そんな子供時代の恥ずかしいまでの真っ直ぐさを想い出させてくれました....



 主人公の”宿海 仁太”(じんたん)は、目標だった高校の受験に失敗し、滑り止めで受かった高校にも通わず自宅に引き蘢る毎日を送っていたのだが、そこに幼い頃、事故で死んでしまったはずの少女 ”本間 芽衣子"(めんま)が現れる。

 当時より少しだけ大人になった姿で現れた少女の、全然変わらない屈託の無い表情に振り回されながら、彼にしか見えない”めんま”の願いを叶える為、いつのまにかバラバラになってしまった当時の仲間達 ”超平和バスターズ” の面々に声を掛け始める。
 
 けれど主人公以外にめんまが見えない為、なかなか信じて貰えない...しかし、凶行にしか見えない彼の行動と発言が、徐々に仲間達の中にあった喪失感を動かし、いつしか止まってしまった時計を動かす事になってゆく。 これが「あの花」の良さだった。

 
 大人になるたび、周囲の評価ばかり気にして嘘で身を固めてしまうのが人間。半ば自分を理解して貰う事を諦めているのもあるだろう。衝突し合う場面が年々減ってゆくものです。

 だが、ぶつかる事もなく、相手を理解する事なんて絶対に出来ない。それを痛いほど想い出させてくれるのが、彼等の吐露合戦だった。

 死んだはずの少女が現れた理由に思い悩み、一人、また一人と自分の感情を爆発させてゆくのが、痛くて、切なくて、羨ましかった....


 隠した想いを吐き出せずに大人になった僕には、彼等が本当に眩しく映りました。

 失った人々と邂逅するお盆に、この作品を観て本当に良かったw

 もう二度と逢えない人々を想いながら、今日は過ごしましょう。


 そして後悔の無い夏を....


 公式HP http://www.anohana.jp/index.html
posted by lain at 16:14北海道 ☔Comment(0)アニメ