『中島みゆき、伝説のライブが蘇る』
そんな感じの記事を目にして、学生の頃WOWOWで衝撃的なLIVEを観た”橘いずみ”の事を思い出した。
パワフルな歌声の中に、今にも何処かへ消えてしまいそうなほど不安定な奥底を曝け出す彼女の音は、当時まだまだ子供だった僕の心を揺り動かした。
あれは感動とか、共感と言うレベルでは無く、ある種の畏怖だった。
弱い自分を隠そうともせず丸裸にして歌える人間がいると言う事、そして女性がそんな感情のうねりの中で生きている生き物だった事にただただ打ちのめされる僕....
思わず彼女の感情に引きずられ、かなりの間自虐的になっていたものですw特にこの曲がドハマリでした....♪
♪自分を取り戻すスペースを
手に入れるために働いて
息を継ぐはずの時間にさえ
疲れ果てて眠りこけている
ひとりぼっちになりたいけど
ひとりぼっちはとてもさみしいよ
あなたのそばにいられるなら
他には何も欲しくない....
尾崎豊の死と時期を同じくして、同プロデューサー(尾崎豊と同じ)にバックアップされデビューした彼女は、そんな本物の感情を武器に「女・尾崎豊」と言われるまでにカリスマ性を持った歌手でした。
そう「でした」....
今の彼女は二人の子供を持つ母親です。数年、前に映画監督のなんとかさんと結婚し、満たされずにいた何かを手に入れてしまったそうだ。
もうあの頃の哀し気な彼女はいないのです。
それは喜ばしい事なのに、とても素直に喜べない僕がいます....
新たなな家族と共に、名前を”榊いずみ”とし、音楽活動も再開していたそうです。去年の夏にも新曲を出しています。
どの曲も、とげとげしかったあの頃に比べて、とても優しく感じられます。
あの頃の力強さと、母親としての包容力が加わり、女性としての魅力も増したようです。歌声の落ち着き具合がなんとも言えない....
「七色のクレヨン」が視聴した中では一番好きかもしれません。
この曲は昔の橘いずみファンが喰いつきそうな雰囲気がするからかもしれませんねwいまだ現在の彼女の歌声に慣れないのでww
孤独さに打ちのめされ足掻いていた”橘いずみ”が、溢れんばかりの愛を知った”榊いずみ”に変貌する。
自分だけの人と、その子供の存在は本当に大きいですね。
これからも”榊いずみ”として楽曲を発表し続けて下さい...
だけど....
やっぱりあの頃の貴女が僕には一番です☆^^
榊いずみ公式HP http://sakakiizumi.com/