僕はとても臆病な生き物だ....

 「ここには町があったんです!」自らも津波から避難しながら波によって流され破壊されてゆく町を取材した方の一言...感情の高ぶったその方の反応をテレビで観ただけでも、今回の地震の凄まじさを感じ絶句してしまった....

 建物は崩壊し、交通機関は麻痺、電気や水道等のライフラインもストップ。そのうえ津波で船や車や家が流されたりしている映像も沢山流れ、広範囲に渡った地震の傷跡の深さがあまりにもショックだった。


 幸運な事に、僕が住む旭川では大きな地震はあまり起きない。海沿いでも無いから津波の心配さえ無い。だから今回もほぼ揺れは無かったに等しい。

 だから、不謹慎にもこう思ってしまう僕がいる。「この町に住んでいて良かった」と....


 正直こんな大きな地震が起きたら本当に怖い...旭川で何年か前に起きた震度4の地震の時さえ怖いくらいだったのに、今回はその倍ほどの揺れが観測されていたなんて想像も出来ない......

 そんな想像を絶する出来事を前に、自分の住む場所に被害の心配が無い事を安堵してしまう自分の弱さがとても嫌だ。

 でも、だからこそ今無事に過ごせる事を感謝したい....そして一刻も早く行方不明になられている方々が無事見つかって欲しい....


 とにかくまた普通に笑える生活を、被災された方々が取り戻せますように.....
 
posted by lain at 21:46北海道 ☁雑記

3月10日...

 もうすぐ終る3月10日は「砂糖の日」さとうのひ...サトウノヒ...佐藤の日?

 佐藤と言えばこれしか無いでしょ!”奥浩哉”の「変」!!キリ

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 最近じゃ「GANTZ」が映画化されるほど人気の作家になった奥浩哉。でもそんな彼を人気作家に押し上げたのはやっぱりデビュー作でもある「変」シリーズでしょう♪

 色んな変質的なシチュエーションを描いたオムニバス作品だった「変」。その内容の多彩さ過激さがホントに魅力的で、思春期の子供のマストアイテムだと思うんですよね〜♡

 命懸けの鬼ごっこが大変シュールだったり、派手に女性と遊んでるリーゼントが男の子を好きになったり、◯◯◯したら性別が変わっちゃったりと、タイトルどうりの変っぷりでしたw

 その中でも、1巻に収録されその後長期連載された”鈴木”と”佐藤”のお馬鹿なお話はかなりツボですた♡まったく男に興味が無かったツッパリが、何故か男の佐藤に惚れてとにかく付け回し”なんとか”しようとするのが可笑しくて可笑しくてwww

 佐藤もそんなまんざらでも無いとこ見せるから、尚更鈴木は諦められなかったりするんだよね〜♪いやぁ鈴木の気持ち分るよぉ〜。逃げる割にハッキリとは嫌がらないし、思わせぶりぶりぶりっ子ですし佐藤はツンデレ♡

 この2人と同じような展開でこれまた長期連載したのが”吉田”と”山田”のレズ話で、この作品も人気あったし凄く面白かった♪最終的にはこのバカップル同士が絡むお話になってしまったしねw


 で、結局この二作品が「変」の代名詞になったわけだが、どうしても頭から離れない短編がありました。三巻に収録された「黒」ってお話...

 真面目を絵に描いたような銀行員の男が、強盗に拳銃で撃たれ重傷を負い二ヶ月もの間意識不明に落ちいり、その後男は目を覚ますのだけど、その容貌は以前の彼の面影も無く、ただの真っ黒な怪物になっていて、周囲は彼を彼と気づかず逃げ惑うばかり....

 真面目に生きて来たのに奥さんの浮気は知ってしまうし...自分の子供からも怪人扱いを受けるし...他人の子供を助けたらその子の身内から銃で撃たれるし...その全ての不幸が前世の罪のせいだって言われるし....最後にあの男の子がああしなかったらホントに救われないお話だった.....


 オチの善し悪しの問題はあったものの、この作品のタッチがとても好きだったので、あとがきで作者が「人気無かった」っと語っていたのは残念だったなぁ...あのベタの塗り方がかっこいいのになぁ....

 とにかくまたこんなオムニバス形式でストーリー書いて欲しいなぁ奥君♡( ´Д`)σ)Д`)←奥



 あ、そう言えば乳が....♡ぽっ
posted by lain at 23:59北海道 ☁Comment(0)漫画

生きる事を難しくしているのは誰?「告白/町田康/中央公論社/2005年/小説」

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 久々に凄い物を見た!これが素直な気持ち。鋭い洞察力と圧倒的な文章力を兼ね備えた者で無ければ書けない作品と言えます。

 
 以前に、フォロワーさんの「告白」を読んだと言うつぶやきに対して、”湊かなえ”さんの「告白」と勘違いして反応してしまった事から知ったのが”町田康”さんの「告白」でした。

 大変に恥ずかしい思いをした分、どんな作品なのか気になっていました。なにせフォロワーさんが言うには、湊かなえさんの「告白」より面白いと言うのですから....

 半信半疑ながらもネットで調べてみると、実話に基づいた作品でしかもかなり評判が良く、これは是非読まねばと思い至ったわけですが、なんとページ数は600を軽く越えており、それだけでも読むのどうしよう...なんて思ったりもしましたwww


 江戸時代末期の安政4年に産まれた”城戸熊太郎”は、早くに産みの母を亡くし、それを不憫に思った父と後妻に、ことあるごと褒められて育った。そうして甘やかされた彼が後に起こした事件が「河内十人斬り」

 熊太郎がいかに人を殺すまでに至ったのかが、幼少の頃からこと細かに作中では描かれます。熊太郎の思考の流れを上手く例えた文章は説得力を持ち、自分自身にも重なる部分を熊太郎に見出してしまって、かなりナイーブな気持ちにもなってしまいました....

 しかし、ダメダメな熊太郎に作者自身が自分の言葉で「あかんではないか」と、つっこんだりする場面がある事や、登場人物達の口調が関西弁である事が、重くなりがちな展開を上手く和ませてくれました。この辺はかなり町田さん上手いです♪


 作者が思わず「あかん」と、つっこむほどに熊太郎はダメダメ男で、頭は悪く無いのに思うように言葉にならず誤解を招き、とても要領が悪く辛抱強さも無い...しかもひねくれ者だから人の望む事なんて素直に聞いたりしないで悪ぶってしまう.....でも心の奥底では自分も普通に皆と同じ事が出来たらなぁ〜なんて思っているから憎めない奴なんですw

 そうしてそんな生き方をしているうちに、少しづつ後戻り出来ない場所まで辿り着いてしまうわけですが、それもこれも、彼の純粋さ故では無いかと思うわけで...いつまでも子供なままの幼稚な考えと、彼の要領の悪さから来る不運と、周りから貼られたレッテルによって、どんどん引くに引けなくなり、更に周りの人とは違う方向を向いて歩いていってしまうのがあまりにも哀しかった...

 
 自らの愚かさと、社会の愚かさの狭間に苦しみ、翻弄され自滅してしまった男”城戸熊太郎”....彼の半生を描くのに600ページは短いくらいだったかもしれない。それほどあっと言う間の読み心地だった....

 熊太郎の考えや行動から、現代の若者達の理由の見えない犯罪の背景も見えて来る内容は必見です!これほどのディティールで本を書けたらさぞかし気持ち良いだろうな♪


 それにしても、人生とは、まっこと流れ星のごとく一瞬の輝きであるものよのぉ..熊やん.....(>へ<。)

posted by lain at 22:57北海道 ☁Comment(0)小説