聴きたい歌を自分で選べるようになったのは、いつ頃だろう?子供の頃は、末っ子の僕にどんな事にも権限は無く、観たいテレビも、聴きたい音楽も、誰かが選んだ物だった。
誰かが選んだ物も悪くは無いし、気に入る事もある...でも、大事なのは"自分で選ぶ”と言う事。与えられた物では意味が無い!自分で選ぶ事が出来てこそ、本当に自分の血や肉になるのだから...
そんな環境のせいか、自分から誰かのCD(当時はテープやレコード)を選び購入したのは、中学生になってからだ。FMラジオを聴き始めた頃に、流れてきた森高千里の「雨」。せつなく胸に染み込んでくる歌詞と歌声に魅せられ、「ザ・森高」を購入。しかし、収録されていた「雨」はアルバムバージョン。俺の聴きたい「雨」じゃねぇ!! と言う苦い思いでも...
その後も邦楽中心の音楽生活は続き、意味の分からない洋楽には見向きもしなかった。普通にドラマで流行っている歌を聴いたり、好きなアニメの主題歌を聴いたり、ごく普通の選曲達...
そんな僕の音楽感が揺らぐ事件がありました!いつも洋楽中心の放送なので、聴きもしなかったFM局をたまたま聴いた時にかかってきた曲、The Cardigansの”Carnival”!いままでに耳にした事の無い、伸びやかでしなやかな歌声にメロディライン。「こんな曲ばかりなら洋楽も良いな!」そう思ったものです。しかし、好きになってもお金が無い...CDを買えるようになったのは就職してからです。
これで洋楽に傾くかと思いきや、なかなか他のアーティストの曲にピンとこず、いつまでたってもCardigans止まり...本当に目覚める迄はもう少し時間が掛かりました。
そしてとうとう開眼する時がきました!! スカパーで野外フェスの模様が流れそこで歌っていた3ピースバンド”Keane”。ギターのいないバンドなのに曲が奥深く、やさしいメロディ...ボーカルが歌声に乗せる想いに惚れた。アルバム即購入ww
それから、西に良い曲有りと聞けば西へ、東に良い曲有りと聞けば東へ、貪欲に曲を探している。世界は広い!いくら探してもキリが無いほどに...
あの幼い頃の曲には確かに思い入れはある。でも、それ以上に今の僕が自分で選び聴いている歌達がとても愛おしい。さて、次は誰の歌を聴こうか♪
皆さんそんなにマンホールが好きなんですか?
あなたはどんな対価を払っていますか?「DARKER THAN BLACK 黒の契約者/岡村天斎/ボンズ/2007年/アニメ」
突如として現れたヘルズゲート。その影響で本当の空は失われ、契約者達の星だけが光り輝く...
契約者とは、ヘルズゲートの出現によって特殊な能力を得た人間の事。彼等には感情が無く、自分の利益の為に冷徹に行動する。愛する者の命さえ、容赦なく奪い取るほど...
だが能力を使う為に、彼等は"対価"を払わなければならない。あるものは花を食べ、あるものは嫌いなタバコを、あるものは異物を咀嚼する、などを強要される。
そんな対価に苦しめられながらも、自分の"居場所"を護るため戦い続ける契約者達に、無くしたはずの感情の波を感じさえして、とてもせつなくなる...彼等も生きていたいだけなのに。
全編を通して(一部のノリをのぞいてw)せつない空気感で進むストーリーが、命の価値を伝えてくれる良いアニメだった。観ていない方は、続編の"流星の双子"も合わせて観て下さいね。続編もかなり面白いですよww