「俺のサンダーショットが帰還した日」ラジコン/タミヤ

”男の子は車が好き”


今の男の子の事は分からないけれど、自分が子供の頃は多くの男の子がそうだった。

ミニカー、プルバックカー(チョロQ)、はずみ車動力カー、スロットカー、有線操作カー、ミニ四駆、なんなら足漕ぎの乗れる車のおもちゃまで沢山の車のおもちゃが記憶に残っている。

その殆どは欲しくても買えない物ばかりで、友達が持っているのを羨ましげに見ていたのを思い出す。少しだけ触らせてくれと頼んでも、触らせてくれなかった奴も中にはいたなぁ.....あいつは今頃どう生きているのか?

まあ、名前も思い出せないから、まあ良いか。




その中でも一番欲しくて欲しくて仕方なかったのはタミヤのラジコン。気軽に買えるミニ四駆と同じボディを持ち合わせ、コースが無ければ思うように走らないミニ四駆とは違い無線による操作が可能。馬鹿でかいスケール感やリアルな車両機構もかっこよく、プロポひとつでも気分が上がるおもちゃだった。そんなラジコンを、安っぽい完成品じゃ駄目なのか?と言う親をなんとか説得して買って貰ったのは小学何年生のことだったろう?

車種は引き寄せられるように選んだサンダーショットで、とうの昔に遊び倒して捨ててしまったわけだが、2022年に再販されていた事を知った途端、触りたい気持ちが止まらず大人買いしていた。


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似て非なるサンダーショットだった完成品。






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これこれ。これじゃないと。

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パーツを眺めるだけでも楽しかったが

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組み立て作業はもっと楽しい







子供の頃は直感で選んだだけだったが、こうして再販された物を組み終えてみると、丸みを帯びたキャノピーが付いたようなボディと、カラーリングのバランスが絶妙で、派手なウイングを付けた他の車種とは一線を画したシルエットに惚れたのかもしれないなと思った。一応ウイングが付属しているため試しに付けてみたが、コレじゃ無い感が強くて外してしまった。

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少しずつ出来上がっていくこの感じが、組み立てモデルの魅力で間違いない。

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八の字サスのお尻が最高すぎる

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ウイングやっぱ要らないよなぁw




最初のサンダーショットの時は説明書を読み解けず、一緒に作っていた父も直ぐ匙を投げてしまったため、ミッション関係等のよく分からなかった所は詳しい友達に教えて貰って組んだが、流石に大人にもなると、楽しみながらひとつひとつ組み上げていけた。ただ、普通に車をひとつ作るような物だから、パーツ点数やビスの本数が本当に多く、細かなバリ取りを諦めてのんびり作業すると6時間は最低でもかかった。嵌めるのに大人でも力が必要な部分もあるし、よくもまあ子供の頃にこれだけの作業をしていた物だと思う。


過去に設計されたラジコンの再販なので、現代のメカとはまるで違うのかもしれないが、今見てもやはりかっこいい。オイルダンパー付きのサスペンション、デファレンシャルギアがちゃんと機能しているし、なにより俺のような初期のレーサーミニ四駆世代にはご馳走でしかないイボイボのオフロードタイヤが最高に好き。時代の移り変わりでヒートシンクやアクセルを調節するサーボは必要無くなり搭載されていないが、当時と変わらない喜びを感じる走りを楽しめた。

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当時のサンダーショットのヒートシンク。うっかり触って火傷したのも良い思い出。









30年以上の年月が過ぎ去っても、変わらない体験を提供してくれるタミヤに感謝。

ただ、他にも当時欲しかったラジコンを漁ってしまいそうで怖い....

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全然買えない”あの”銃の話

ネットで転売屋と云う存在が悪目立ちするようになってからだいぶ経つが、相変わらず絶滅する様子もなく、どうしたらそんな簡単に買い占めることが可能なのか?と云う興味と、完全受注分生産に踏み切らないメーカーへの苛立ちばかり募っている。

つい先達て東京マルイから発売された千束の銃も、人気アニメ「リコリス・リコイル」とのコラボであるだけに瞬殺。本当に一般発売されたのかどうか疑いたくなるほどだった。いくら多くの転売屋が買い占めたとしても限度があるはずである。一体メーカーは発売日に何挺用意したと云うのだろう?次回出荷がいつになるのかも分からないままで過ごす春は、妙に苛立たしい。

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東京マルイのSAAシビリアンより格段に良い木目調グリップが渋い。正直そこが一番惹かれるまである。



リコリス・リコイルそのものも好きではあるが、何より小型ハンドガンや千束の銃のベースになっているデトニクスが好きで、その両方が手に入る品であればこそ物欲センサーもフル稼働してしまっているわけだが、転売ヤーのお陰で意地でも通常価格で手に入れてみたいと云う気持ちが増している感も拭えない。シルバーモデルであれば既に東京マルイのデトニクスを持っているし、自分で塗装やグリップの木目調加工を施したマルシンの固定スライド版も所持しているのだから、冷静に考えて無理に買うような物ではないと云うのに仕方のない奴である。

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銃のサイズに不釣り合いなほど太いコーンシェイプアウターバレルがかっこいい。

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通常のグリップパネルの上から100均で買った木製シートを貼り付け、更にオイルフィニッシュしたもの。




あらゆる物が値上がりしている時代において、生きて行く為に必須ではない物を大枚はたいて買うリスクは計り知れないなと思いつつ、買えるけど買いたくない転売価格を眺める日々は続きそうだ。

次の生産分はガッツリ頼んます東京マルイさん.....
posted by lain at 19:29北海道 ☔TOY

ジャケ買いの悦びとリスクを教えてくれた先生でもありました.....

長いようで短かった小学生も終わりに近づいた頃、それまで見向きもしなかった小説を読むようになった。


「絵が殆ど無い本なんて読みたく無い」


そんなことを言っていたのが嘘みたいだった。


きっかけは深沢美潮さんの「フォーチュン・クエスト」だったのではなかろうか?カラフルで可愛らしい迎夏生さんの表紙に惹かれて手に取っただけだったが、読み始めるとドラクエのようには行かない冒険の世界を、詩人でマッパーな方向音痴主人公と歩む楽しさで胸がいっぱいになっていった。テーブルトークRPGの世界の一端に触れた意味でも、自分には大事な作品なのかもしれない。その後も表紙の絵に惹かれて田中芳樹さんのアルスラーン戦記を読むようになるなど、ラノベ全盛の時代に相応しい人間に成長していった。




いのまたむつみ”さんの絵を意識するようになったのも、当然小説だった。姉が読んでいた『宇宙皇子』である。


往年のアニメの脚本家として活躍し、小説家としても多数執筆して来た藤川桂介さんの代表作である宇宙皇子。西暦600年代の飛鳥地方を舞台に、生まれつき角を持った少年が、地上の権力争いや、天上世界の厳しさを目の当たりにしながら、己れの宿命と戦い続ける壮大な物語。多感な時期に誰もが抱く「何故?」と云う大人達への疑念。それに真っ向から立ち向かう主人公に、思わず自分を重ねてしまった読者も少なくなかったことだろう。

ただ、始めに全50巻と云う規模を作者が決めてしまったが故に、所謂”天上編”(11〜20巻相当)で展開に限界が来てしまい、その後は同じことの繰り返しに終始して、正直修行に近い読書体験になって行ったのは残念でならない。読み進めるモチベーションを保つ意味でも、いのまたむつみさんの絵が、どれほど救いだったかは、云うまでも無いだろう.....

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ジャケ買いを促進させる意味でも、”いのまたむつみ”さんの絵は素晴らしいものだった。あまり肌に合わなかった”武上純希”さんの本をウッカリ買ってしまった(確か手放したはず)ことが実際あるし、竹河聖さんの”風の大陸”もあの絵あっての世界観だったように思う。若い世代にはテイルズシリーズが馴染み深いかもしれないが、やはりイラストレーターとして、俺の中に刻まれているレジェンドの一人なのだ。あの繊細なタッチの絵には、数えきれないほどの人間が感化されたに違いない。

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何処を見ても小室ファミリー、みたいな時期が音楽業界にはあったが、何処を見ても”いのまたむつみ”くらいの時期も、大袈裟じゃなくあったような気がする。本の表紙で、アニメやゲームのキャラデザで、何度お世話になったかしれない。

もう政府が非常事態宣言でも出した方が良いのでは無いのか?古のオタクには辛い日々が続きすぎである。此処にもしも山田章博さんや末弥純さんなんかの訃報まで届いたら、ジャケ買いおじさん本当に立ち直れなくなるかもしれない......





サイバーフォーミュラもブレンパワードも、なんだったらウィンダリアだって大好きでした.......何度貴女の絵に恋に落ちたことか..................

これまでありがとうございました。ゆっくり休んでください.........





まじで週末、仕舞い込んだ「GBボンバー」探そう......
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posted by lain at 21:31北海道 ☔小説