まだまだ間に合う夏アニメの話。

北海道の夏は終わった。

ついうっかりエアコン買いそうになるくらい暑かったのが嘘みたいに朝晩涼しい。いや、寒い。

そりゃあ夏アニメだって佳境なわけである。


そんな時期に、今更夏アニメのことを書いても釈迦に説法、孔子に論語、河童に水練なのだけど、自分がこの時期にどんな作品を”いいな”と感じたかを残しておく為にも、毎度重い腰を上げ乾き切った瞳を開いてキーボードを叩いていたりする。

そうそう、最初にまずこれだけは云っておかねば。

『アニメ多すぎ』





全編手抜き無しな作品から、そんなに時間も人材も割けねーよ!状態の作品や、なんでこんな物作ったんだ?と云う物まで、兎に角いつも通り多かった。時期が夏のせいか、恋愛物も目立っており、疲れ切った中年オジの心身はかなり削られることになった。

アニメ自体の出来が良い物は勿論だが、原作力が滲み出た物や、バジェット不足を演出や音楽で乗り切っている作品もあり、観ようと思えば際限なくアニメに時間を費やせる環境だったと思う。



見ろ 見れたら 見なくても ×見ない ⬜︎脱落組


× ATRI -My Dear Moments-  
  (単純に好みではない。主人公の喋り方が嫌い。あとARIAを思い出させるビジュアルが気になる)

× 異世界失格  
  (声優陣以外刺さらなかった)

 異世界スーサイド・スクワッド  
  (最近ちょっとWIT STUDIOの仕事が雑になって来ている気がするものの、DC好きなら見ない手はない)

×  異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~ 
  (子供達は確かに可愛い。でもなんだか好みではない。主人公もなんか微妙)

 エグミレガシー  
  (何をどう説明したら良いか分からないが、キャラ原案江口拓也の段階でおもろすぎる。難しいことを考えたくない人や、異世界転生に飽き飽きした人の肩の力を抜いてくれます)




 エルフさんは痩せられない。  
  (しょーもない男達ホイホイ。女性は見ないで下さい❤️)

 【推しの子】第2期  
  (これ観ない人いるの?ってくらい好き)

 俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~  
  (良くも悪くもいつも(異世界)のやつ)

 かつて魔法少女と悪は敵対していた。  
  (敵対する男女が恋しちゃう優しい世界。こう云う仕事もやれちゃうボンズに痺れる)





⬜︎ 神之塔 -Tower of God- 王子の帰還  
  (出来云々ではなく、1期の内容は忘れて面倒になったから)

 監禁区域レベルX  
  (内容は嫌いじゃない。でも動きが少ないアニメは......)

 疑似ハーレム  
  (早見沙織を愛でたい人だけどうぞ)

 義妹生活  
  (音楽が良い。親同士が結婚した連れ子2人の気まずい距離感が絶妙。出会って即恋落ち作品とはひと味違う)

 キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 Season II  
  (内容はなんとなく覚えているし、1期は好きだったものの、間が開きすぎてモチベが...)

⬜︎ 君に届け 3RD SEASON  
  (こんなキラキラしたもんおじさん見れない)

× キン肉マン 完璧超人始祖編  
  (内容忘れてる人にも優しい導入だが、元々そんな思い入れないので悪しからず)

× グレンダイザーU  
  (割と見れそうではあるが、GAINAXの件があって、素直な気持ちで見れない)

× ケンガンアシュラ Season2  
  (刃牙が苦手なら、これも苦手なのわかるよね?)

 現代誤訳  
  (声優好きは見るでしょうね)

× 恋は双子で割り切れない  
  (ABEMA枠には期待していない)

⬜︎ こねこのチー ポンポンらー夏休み  
  (だいぶ前のは観ていた。まだ続いてたんだなと云う興味を失った状態)

 この世界は不完全すぎる  
  (個性強めな世界観が良い。あんなドラゴン見たことがない)

 しかのこのこのここしたんたん  
  (じわじわおもしろく感じて来るのが不思議。気のせいかもしれん)

× 下の階には澪がいる  
  (近年面白いゲームやアニメを囲い込んでいるBilibili。でもこれは要らない)

⬜︎ SHY 東京奪還編  
  (これまた出来の話しではなく、1期をちゃんと見ていない為脱落。前期は良い作品だと感じたはず)

 小市民シリーズ  
  (同作者の氷菓よりも好みかもしれない。この人の作品は肩透かしな一面があるので、好みは分かれそう)

× 新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。  
  (ABEMAもっとちゃんと仕事しろ)

× 0歳児スタートダッシュ物語  
  (どこかで見たことあるような...いつものやつ)

⬜︎ 戦国妖狐 千魔混沌編  
  (嫌いじゃない作品だったはずだが、1期で脱落)

 先輩はおとこのこ  
  (好きになった女の先輩が男の子だった事を知り、更に熱くなる後輩♀、その先輩を大事に思っている幼馴染♂。姿を偽って高校生活を送る男の娘の青春は何処に行き着くのか?)

 ターミネーター 0  
  (歴代作品を連想させるサービス精神だけじゃなく、スカイネットとは違う道筋で育ったAIの導き出す答えや、同シリーズらしい人間ドラマも良い)




× 多数欠  
  (この手の理不尽物には、命の重さに対するリアリティが肝。これにはそれがない)

× 黄昏アウトフォーカス  
  (いまいちハマれない♂×♂だった)

 ダンジョンの中のひと  
  (悪くない作品だと思うものの、緩すぎて好みとは外れた)

 杖と剣のウィストリア  
  (魔法上位のスクールカーストの中で剣技強強主人公の下剋上と云う王道。作画ヌメヌメで、テンポやカメラワークも良い。普通に見ちゃう。あと使い魔可愛すぎる......)




 デリコズ・ナーサリー 
  (麗しい吸血種達の事件捜査と育児の両立と云うナイフが刺さる。錦織博監督なら安心しかない)




 天穂のサクナヒメ  
  (少々旬は過ぎたタイミングでのアニメ化だが、原作ゲームの良さを活かした映像化で好感しかない)

× 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん  
  (あくまでも上坂すみれ好きのための作品に思えた。作品自体が好みじゃないと全く響かない)

 なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?  
  (人類存亡がどうのと云うSF。それなりに見れる)

 菜なれ花なれ  
  (見続けるかどうかは微妙だが、なかなか頑張っているチアアニメ。女の子が可愛いだけの作品では無さそう)

⬜︎ NieR:Automata Ver1.1a 第2クール  
  (ゲームも全エンディングを見ていないように、アニメの方も脱落しそう)

 2.5次元の誘惑  
  (着せ恋ほどのパンチは無いが、駄目男達を軽く狂わせるくらいのオタ恋コメディではある。兎に角女の子達が可愛い...)

 逃げ上手の若君  
  (歴史に詳しく無い人でも楽しめる。少々過剰な演出や、落差の見せつけ方が素晴らしい。暗殺教室の人の原作とは到底思えない)




 NINJA KAMUI  
  (アクションシーンは圧巻。国籍を超えたスタジオE&H production一発目のTVシリーズに相応しい。俺、妻子が殺された男の復讐劇とか好物なんだよな......)




× ばいばい、アース  
  (Kevin Penkinの無駄遣い。作画もどうかと思うが、そもそも冲方丁原作にハマれない身体なので無理だった)

 ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで  
  (何かと過剰な理不尽付与で馬鹿馬鹿しいまであるが、過剰過ぎて逆に面白いまであるかもしれない。ただ途中で飽きそう)

× VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた  
  (配信の切り忘れと云う切り口はおもろいし、佐倉綾音好きなら見ても良いだろう。ただ見ても見なくても良いと思ってしまったから見ない)

⬜︎ FAIRY TAIL 100年クエスト  
  (おじさん付いていけない)

 僕の妻は感情がない  
  (少女の顔をした家事ロボットの予想外の反応を、ポジティブに勘違いして行く、しがない独身サラリーマンの姿は居た堪れないものがある。でも、本当にロボットに感情はないのか?と云うテーマはツボすぎて草。結局一緒に勘違いを深めてしまう自分が虚しい)

× 魔王軍最強の魔術師は人間だった  
  (声優陣だけでなんとかするのは無理ゲー)

 負けヒロインが多すぎる!  
  (イケメンでもないブサイクでもなく、負けヒロインとお近付きになっても即恋に落ちるわけじゃない人畜無害な主人公のバランスが◎唯一赦せないのは、妹が可愛すぎること.....まじ赦せないよな、あんな可愛い子....ブツブツ...)

 魔導具師ダリヤはうつむかない  
  (作画だけなら×。世界観だけなら△。そこにひたむきな女性の姿とを支える演出や音楽入ると◯。空気感がとても良い作品。だからこそ金も人材も足りて無さそうなのが残念)

 真夜中ぱんチ  
  (配信切り忘れて好転するよりも、炎上してお先真っ暗な女が吸血種を利用しようとする本作の方が面白かった。こちらはスタッフも予算も潤沢そうである(真顔))

× 未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書 
  (これほどモリアーティーがチープな存在に落ちた作品を知らない)

⬜︎ 女神のカフェテラス 第2期  
  (全く興味ない)

 〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン  
  (このシリーズは狡い。他に云う必要ある?)

× モブから始まる探索英雄譚  
  (ああ、こういうやつね。それしか感想が生まれなかった。見続けようと思えば見れることでしょう)

× よあそびぐらしっ!  
  (男専用えっちなやつ。個人的にはシチュエーションが甘くて、どうでもよくなった)

 ラーメン赤猫  
  (猫がラーメン屋をやっていても許される優しい世界と思いきや、ちゃんとおかしな客が来たり、協力的な人間がいたりするのがおもしろい。俺もこの店でブラッシングのバイトしたい.....)







並べるだけ並べて短評を書いただけで燃え尽きた....

来る日も来る日もアニメと漫画とゲームに明け暮れていた頃が懐かしく思えるほど、物量が負担に感じる今の自分には、心の底から良い作品だと思える現代アニメはほんの一握りになってしまったけれど、きっと若者達はこの夏アニメ達に大きく影響されて行くのでしょうね。いつかの日か、老害だと言われるくらいの拘りあるオタクに育って欲しいものである。


自分が好きだと思うモノをトコトン愛せる人生は幸福だ。

誰に何を言われようと自分の好きを護ろうじゃないか。

まだまだ、この世界に居て欲しかったヒトへ.......

昔から周囲に指図される事が嫌いだった。

何故そうしなければならないのか、納得の行く言葉をくれない人達の云う事には、まるで聞く耳を持たなかった。

だから、人生において自分が大事だと感じた殆どの事は、必然的に目の前の人からではなく、本やモニターの先に居る人々から学んで来た。


それが良い事かどうかは分からない。自分の中で何もかも白黒付けているだけと言えば、その通りでしか無い。

ただ、それでも、納得出来ない物を飲み続ける生き方は、絶対に健全では無い事も確かだろう。

こうして歳をとり、指図されたくない気持ちを棚上げすることが増えた今、尚のこと”その”不健全さが身に染みている....




だいぶ前に姉から「あんたがそんなに仕事が続くと思わなかった」的なことを言われたことがあったが、自分でも本当にそう思う。公務員や席に座ってばかりの業種であったなら、実際続きはしなかっただろう。ブルーカラー様様である。ましてや軍隊など絶対に無理だ。指図どころの話ではない組織である。三日と保たないだろう。

でも、”少佐”の元に配属されるのが分かっているのであれば、もしかするとチンケなプライドも捨てて軍隊へ行ったかもしれない。それほどにカリスマを感じるヒトなのだ。






士郎正宗氏の代表作である攻殻機動隊の主役”草薙素子”の愛称が「少佐」なわけだが、兎に角先陣切って現場へ向かい、冷静沈着でありながらも熱い感情を持ち合わせ、野郎ばかりの部隊を見事に仕切って見せる姿が格好良過ぎて少佐呼びなのも納得でしかない。初映画版では、押井守節が強い為、原作のノリはほぼ皆無ではあるものの、その後のSACシリーズなどでは、彼女の弱さや可愛らしさも存分に味わうことが出来、更に少佐への愛は膨れ上がっていった。

そんなだから、少佐を演じて来た”田中敦子”さんが昨日亡くなったと知った時、普通にショックで信じられない気持ちでいっぱいだった。


勿論田中敦子さんは他にも様々な作品に関わっており、各方面から哀しみと驚きの声が上がった。正直SNSを閉じたくなるほどの光景が広がっていた。上手いこと言いたいわけじゃないが、ネットは本当に広大なのだ。あの人もこの人も、直にではないが知っている人たちが悲しんでいる様子を見ていたら、いつものドライアイが嘘みたいに目が潤ってキリがなかった.......


思わず押井監督のGHOST IN THE SHELLをネトフリで見直したが、田中敦子さんの声がするシーンひとつひとつで泣けて仕方なかった。嘘の記憶を植え付けられた清掃局員の男の気持ちと酷くリンクしたものである.....

IMG_9263.jpeg






誰しもいつか死ぬ。

若くても老いていても関係ない。

死ぬ時は死ぬ。

だから哀しむ必要など無い。


そこまでドライに考えることなんて出来やしないから人の生は大変だ。





いつかデジタルの海へ行けたなら、俺も....


「童の時は語ることも童の如く、思うことも童の如く、論ずることも童の如くなりしが、人と成りしは童のことを捨てたり


とか、思えるようになるのだろうか?.....






田中敦子さん。

ありがとうございました。

貴女が居なければ少佐を想うことも無かったはずだから。

絶対に忘れません.........



posted by lain at 20:24北海道 ☔アニメ

輪ゴムの楽しさを思い出した男のSAA

サバゲー等を一切やらない孤独なトイガン好きの中で、おそらく解釈一致なのはリボルバー大好きと云う性癖じゃなかろうか?

どれだけグロックのような自動拳銃や、長物の銃に浮気をしても、最後にはやはりリボルバーに戻ってしまう。

そういう経験あるでしょ?そこのトイガン好きなあなた👈


何がどうしてそうなのかと云えば話は簡単で、子供の頃に目にした漫画やアニメ、ドラマや映画等で、かっこいいにも程があるのがリボルバーだったからだ。「ダーティハリー」や「リーサル・ウェポン」、ドラマなら「あぶない刑事」、二次元なら「シティハンター」に育てられたと云う世代は自分だけじゃないはずだ。


そんな自分が、子供の頃一切見向きもしなかったリボルバーがある。西部時代に活躍したコルト・シングル・アクション・アーミー(SAA)である。




その名の通り、基本的には一発ずつ撃鉄を起こして撃つコルト社の軍用銃で、1873年に生産が開始された銃なのに今でもそれが継続中と云う息の長い人気を誇る。自分のようなにわかには、何故そこまで人気なのか詳しく語る術もないが、たとえトイガンであっても、見て、触って、撃っていれば、その魅力は十分伝わりそうな気はする。

無骨な銃身とアクセントなエジェクターチューブ、スイングアウト式には出せ無いフレームの一体感、そしてそこから流れるように突き上げるハンマーと、くびれがセクシー過ぎるグリップ、そのどれが欠けてもSAAがここまで残り続けることは無かったはずだ。もう兎に角かっこいい....何故子供の頃の自分は、SAAどころか古式銃そのものに興味が無かったのだろうか?謎である....


一部のSAAトイガンは、カートリッジ(弾薬)を装填することが出来ない仕様になっているけれど、ローディングゲートを開けての装填排莢もSAAに欠かせない魅力。なんなら火薬を発火させて音や煙を楽しむモデルガンであっても、未発火で装填排莢しかしないSAAファンも多い。て云うか現代はそっちの方が多そうまである。

様々なトイガン会社からSAAは発売されており、新旧合わせるとバリエーションも半端ではない。夢中になるのが遅かった為、ネットの世界には無限に欲しいSAAが存在していて金が幾らあっても足りないくらいだ.....




で、ようやく本題だが、そんなSAA好きが高じて、つい先だってゴム銃なSAAにまで手を出してしまった。

IMG_9200.JPG
IMG_9203.JPG
IMG_9201.JPG
IMG_9202.JPG
IMG_9206.JPG
同サイズのタナカのキャバルリーとの比較




木製品の共栄(共榮)』さんが製作販売している品なのだが、よくネットで流通している子供向けのゴム銃とは比べ物にならないくらい実銃の特徴を落とし込んで作られたフォルムが本当に良いのと、ゴム銃としての機能もちゃんとしていて撃っていて気持ちが良かった。流石にシリンダーが回るとか、ハーフコックにして装填とか、そんな無理難題は乗り越えていないが、1万円を超える価格に見合う仕上がりなのは間違いない。他にも色々と、うっかり欲しくなるような木製ゴム銃がラインナップされており、これは機会と予算が噛み合ったら、また何か注文してみたいなと思った。

本当にトイガンはSAAは沼だなぁ....

IMG_9205.JPG
ボルトアクションと連動した長物までラインナップされている







余談だが、あまりにもゴム銃が楽しくて、他にも面白い物は無いかとAmazonを漁ってみたら、輪ゴムに回転を掛けて飛距離を伸ばす物や、価格もサイズもド迫力のガドリング銃まであって、欲しい物リストにまた余計な物が増えたことだけは報告しておく......

しかし懐かしいなぁ、割り箸組んでゴム銃作ってたよなぁ...........






スクリーンショット 2024-08-16 14.06.59.png






木製品の共栄 https://www.gomuju.jp
posted by lain at 14:08北海道 ☔TOY